# ストーリー

Episode 6は、一つの長い物語を作る回ではありません。HOWTO冒頭の26秒「富士山と逆さ富士」を入口に、短いアハ体験・間違い探し動画を大量に試作し、人の評価をAIエージェントが次へ生かした制作活動を扱います。

## AIへ最初に渡した文章

制作開始時に利用者が伝えた内容は、次の一文でした。

```text
日本の名所、かわいい猫、かわいい犬を題材にアハ映像をつくりたい
```

生成前画像、生成後画像、変化範囲の内部データ、絵コンテ、技術仕様を利用者が最初から用意したわけではありません。AIエージェントが題材と変化案を考え、試作を作りました。

## AIとの相談後にできた制作の流れ

1. 最初の一文から、日本の名所、文化的な風景、猫、犬を中心に候補を考える。
2. AIエージェントが同じ構図の変化前・変化後画像を作り、意味のある変化を一つに絞る。
3. 変えてはいけない範囲を固定し、開始2秒、18秒のゆっくりした変化、終了2秒で22秒の問題動画を作る。
4. 変化前後を比べる4秒の正解画面を加え、26秒の正解付き動画を作る。
5. AIエージェントが途中の画像、全編デコード、尺、解像度、フレームレートを検査する。
6. 利用者が通常速度で試作を見て、OK・NGと、分かる範囲で理由を伝える。
7. AIエージェントが、変化の大きさ、位置、自然さ、過去作品との重複など、確認できた評価の傾向を次の試作へ反映する。
8. 評価と試作を繰り返し、半日で50本を超える候補を作る。
9. 最後に、技術的な合格とは別に、人が自然か、難しいか、面白いかを判断する。

## 冒頭作品「富士山と逆さ富士」

完成HOWTOの冒頭では、富士山と湖面に映る逆さ富士の風景を使います。景色全体は静かに保たれ、湖面側の変化が18秒かけて進みます。視聴者はまず答えを見ずに挑戦し、その後、変化前と変化後を並べた正解画面で違いを確認します。

この作品は、今回の制作方式を一つの映像で見せる入口です。ホームページの制作資料は、この1本だけでなく、同じ考え方で作った50本を超える試作と評価の往復も説明します。

## 評価を重ねて変わったこと

- 大きな物体を移動・置換すると、途中で二重像になったり、変化が早く分かったりする。
- 変化が小さすぎると、正解を見ても分かりにくい。
- 技術検査に合格しても、自然さ、難しさ、面白さ、過去ネタとの重複で不採用になる。
- 大きな主役は固定し、視線が外れやすい周辺要素を一つだけ変える方が、今回の問題には向いていた。
- 人が伝えていないNG理由は推測せず、明示された評価だけを次へ生かす。

制作記録では、評価確定済み57本のうち、32本を採用、22本をNG、3本をネタ重複による除外として管理しました。題材や条件が異なるため各組を厳密な性能比較には使いませんが、評価を次へ反映する中で、使える映像の割合が上がった実制作経過を確認できます。

完成HOWTOでは分かりやすく、最初は10本中2、3本がOKだったものが、約10回繰り返すと10本中8本は完全にOK、残り2本も微調整で使える水準になったと説明しています。

## 人が決めたことと、AIが進めたこと

人が最初に決めたのは、日本の名所、かわいい猫、かわいい犬という題材です。試作を見た後は、OK・NG、分かりやすさ、変化の小ささ、ネタの重複などを判断しました。

AIエージェントは、候補づくり、画像の制作、ゆっくりした変化、動画化、途中状態の一覧、機械検査、評価記録を進めました。評価理由を一般化しすぎず、確定した傾向を次の候補条件へ追加しました。

最後の採否は人が決めます。技術的に正しいだけでは完成ではありません。

## 今回の特別ルール

通常のNijiUnit制作では、Excel絵コンテを人が確認してから動画を作ります。今回は、同じ仕様の短い動画を数多く試すことを優先し、絵コンテを作らず直接動画を試作しました。

これは常に絵コンテが不要という意味ではありません。作品の内容に合わせて進め方を変えられるAIエージェントの柔軟性を示す、Episode 6固有の承認済みルールです。

## 表現上の注意

今回の映像は、ゆっくりした視覚変化へ気づき、答えを見たときの「あっ」を楽しむものです。心理学上のAha体験と同じ現象だとは断定せず、見るだけで能力が上がる、認知症を予防するなどの効果も主張しません。
